自然防災ソリューション

傾斜観測による火山活動のモニタリング

火山地域においてマグマ貫入などに伴う地盤挙動変化を高精度傾斜計が捉えます。火山周辺での傾斜観測は、噴火予測に役立ちます。

当社は、現地の状況に応じた傾斜観測システムを提案し、解析技術を提供いたします。

火山地帯のマグマ貫入に伴う地盤挙動モニタリング概念図

火山の地下深部では噴火前にマグマ上昇とそれに伴う微小な地盤挙動が生じます。その挙動を高精度傾斜計が捉えます。

傾斜計の設置状況

傾斜計の設置状況

電力供給は、12Vバッテリーで行います。バッテリーの充電はソーラパネルで行います。
データはパソコンを傾斜計に接続して回収しますが、その他に以下のような方法があります。
(1)無線機によるデータ伝送
(2)固定回線によるデータ伝送
(3)衛星携帯電話によるデータ伝送

観測例

浅間山において噴火に先行した傾斜変化を高精度傾斜計が捉えました。2004年11月14日の噴火1日前から前兆があらわれ、F点とA点の両観測点において、約0.1マイクロラジアンの傾斜変化が観測されました。火山性地震も同様に1日前から活発化していました。この観測結果は、気象庁の噴火予測に役立てられました(中禮・潟山,2006)。

浅間山

浅間山のA点とF点に傾斜計を設置

浅間山

F点とA点の傾斜変化と火山性地震の発生状況

測定実績

下図の火山において、気象庁を始め各研究機関が高精度傾斜計を用いた観測を続けています。

測定実績

公表文献

  • 中禮正明、潟山弘明(2006)2004年浅間山噴火活動に伴う傾斜変動について.
    火山,vol.51,no.1,p.91-101.

自然防災ソリューション