地熱発電について

地熱発電とは?

地下に掘削した坑井から噴出する天然蒸気を用いてタービンを廻して行う発電です。エネルギー資源としては、純国産であること、地球温暖化の元凶である炭酸ガスの排出量が少なく、地球環境に優しいことが大きな特徴です。井戸の深さは1000mから3000mにも達します。坑径は、底のあたりで約20cmです。

地熱発電所の概念図  Scheme of Geothermal Power Plant

地熱発電所の概念図
地熱発電所の概念図

地熱発電の規模はどのくらいですか?

日本での地熱発電の規模は、最大の地域でも11万キロワットで、最近建設されているのは2万から3万キロワット程度です。このように小さな発電所であっても、年中昼夜を通して同じ出力で発電し続けられることから、ベースロードとしての価値があります。また、5万キロワット程度で、約20万人程度の人口の都市電力をまかなえますから純国産のローカルエネルギーとして十分高い価値があります。

葛根田地熱発電所1号機

葛根田地熱発電所1号機

地熱発電の歴史は?

1904年に、イタリアで世界で最初の地熱発電の実験に成功しました。世界で最初の地熱発電所はそのイタリアに、1913年に完成して運転を開始しました。日本では、戦前から研究が行われており、1925年に試験発電に成功していましたが、本格的な商業規模の地熱発電は、1966年に岩手県松尾村の松川地熱発電所において開始されました。

ラルデレロ地熱発電所(イタリア)

ラルデレロ地熱発電所(イタリア)
世界で最初の地熱発電所

松川地熱発電所(発電出力23,500kW)

松川地熱発電所(発電出力23,500kW)
我が国最初の地熱発電所

どのくらい地球環境に優しいのですか?

発電別二酸化炭素排出量グラフ

出典:電力中央研究所

左のグラフは、1キロワットアワーの電力エネルギーを発電するに当たって排出される炭酸ガス量を比較したものです。この図の通り、地熱発電は火力発電に比べて、同じ電力量を発電する際の炭酸ガス排出量がはるかに少ないので、地球環境に与えるインパクトは非常に低いエネルギー資源だと言えます。